北海道の田舎に移住して1年、住環境を整えるためにやったことまとめ

西山です。ギークフィード10年目のエンジニアです。

 

今回はギークフィード趣味の会ブログリレー3日目です。 3/16〜3/22まで毎日メンバーが交代でブログ投稿します! いつもは技術記事が多いですが、ギークフィードのメンバーって実際どんな人なの?って思われる方もいると思うので、今回は趣味や日常の話をメインにお届けします。 それでは3日目、スタートです!

 

はじめに

 

去年、北海道白老町に移住しました。白老町はアイヌ文化復興の拠点である「ウポポイ(民族共生象徴空間)」がある町です。国立アイヌ民族博物館や国立民族共生公園が整備されていて、アイヌの歴史や文化を体験できる施設として知られています。

 

もともとは東京の新御徒町、会社から徒歩2分のところに住んでいました。そこから北海道の田舎に中古の一軒家を買って移住したので、生活環境はだいぶ変わりました。

 

コンビニまで5km、一番近いスーパーまで7〜8km。マクドナルドもケンタッキーも牛丼屋もファミレスもありません。チェーンの飲食店がゼロの町です。車がないと何もできません。

 

一方で、家には温泉がついていて毎日好きなだけ入れます。

 


 

愛犬のイングリッシュゴールデンレトリバーと広い土地で散歩する日々は最高です。

 

 

ただ、田舎の中古一軒家に住むとなると、都市部では意識しなかった住環境の課題がいろいろ出てきます。光回線が来ない、冬は寒い、プロパンガスの基本料金が高い、下水が来ていない、などなど。

 

移住して1年が経ったので、この1年で住環境を整えるためにやったことをまとめてみます。

 

ネット環境:Starlink の導入

 

白老町は NTT フレッツ光のエリア内には入っています。ただ、引っ越し前に問い合わせをしたところ、工事日がいつになるか一切わからないという状態でした。何度聞いても連絡が来ず、そもそも新規の回線工事を今やっているのかすらわからない状態でした。

 

他の選択肢としては WiMAX、Starlink がありました。WiMAX は以前この近くのエリアに滞在した際に電波が届かず使えなかった経験があったので候補から外しました。Starlink なら空が開けていてビルなどの遮蔽物もないので確実に使えるだろうと判断し、導入を決めました。

 

費用

 

契約したのは Starlink のレジデンシャル(ホーム)プランです。住所固定で使うタイプですね。

 

項目 費用
アンテナ(初期費用) 約5万円
月額 6,600円

 

タイミングによってはアンテナがセール価格になっていたり、1〜2ヶ月分のサブスクリプションが無料になるプロモーションをやっていたりします。これから導入する方は、急ぎでなければそういう時期を狙って購入するのがおすすめです。

 

速度と安定性

 

回線の安定感はかなり良いです。速度は 200〜300Mbps 程度出ていて、スピードに関しては全く困っていません。

 

この1年で仕事に支障が出たのは1、2回で、それも記録的な豪雨のときぐらいです。空がものすごく荒れているとたまに接続が悪くなることはありますが、それは家の固定の光回線でも「ちょっと調子悪いな」という日があるのと同じレベルです。

 

「Starlink は安定しないんじゃないの?」という話もあると思いますが、全然問題ないです。万が一一時的に調子が悪くなっても、スマホのテザリングで対応すればいいので困ることはありません。

 

雪国での運用

 

北海道で使うとなると雪の影響が気になるところですが、Starlink のアンテナには自動融雪機能が搭載されています。設定でオンにしておけば、雪がアンテナに積もっても自動的に熱で溶かしてくれるので、雪の心配はありません。

 

アンテナの設置

 

最初の数ヶ月間はアンテナを家の前の庭にそのまま置いて使っていました。

 

 

庭に置いていると通りがかりの人に「あれは何なの?」と頻繁に聞かれますし、地面にベタ置きなのでその気になれば誰でも持っていけてしまうという問題もありました。

 

そこで、公式の標準ウォールマウントを購入して、屋根の雪が落ちてきてぶつからない場所を選んで自分で取り付けました。

 

配線は結構大変でした。屋外のアンテナから室内のルーターまで LAN ケーブルを引き込む必要があるのですが、エアコンの配管ダクトを通しました。ケーブルが長いので、軒下に沿って固定しながらの配線作業でした。

 

 

Starlink で十分

 

トータルで、Starlink には大満足しています。これまでフレッツ光や NURO 光など色々使ってきましたが、全然 Starlink でいいですね。本当に不満がないです。

 

ちなみに Amazon 版の Starlink のような「Amazon Leo」が本格化してきたら、ポータブル用(車載用)として追加で導入してもいいかなと考えています。

 

寒さ対策:隙間を塞いだら加湿器がいらなくなった

 

北海道の冬はとにかく寒いです。家の中にいても「なんか寒いな」と感じることが多かったので、原因を調べることにしました。

 

まず窓を疑った

 

断熱で一番熱が逃げるのは窓だとよく言われます。補助金を使った内窓の設置工事を検討して複数業者から見積もりを取ったり、ホームセンターで中空ポリカーボネートを買ってきて内窓を自作しようとしたり、色々と調べました。

 

ところが、この家は購入前に窓が全部新品の樹脂サッシ、アルゴンガス入りの複層ガラスに交換されていました。結局、窓は変える必要がなかったというのが今回の大きなポイントです。

 

SwitchBot の温湿度計を買って家のいろんな場所に置いたり、真冬に床下の全面へ潜って断熱材の状態を確認したり、屋根裏に上がって調べたりもしました。

 

床下は断熱材が落ちているような箇所は全くありませんでした。屋根裏はセルロースファイバーが吹き込まれていて、今の基準で見るとかなり少ない方ですが、全く断熱されていないという状態ではなかったです。

 

いろいろ調べた結果、やったこと自体はそんなに大したことではありません。隙間を塞いだだけですが、その効果は非常に大きかったです。

 

犯人その1:暖炉

 

この家には壁に組み込まれた薪暖炉があります。煙突から煙が出るタイプの、まさに「ザ・暖炉」です。

 

 

これがもうそのまま壁に穴が開いているような状態で、ここから冷気が入り放題でした。発見もなにも、見ればわかるレベルです。

 

対策としては、ホームセンターで大きいプラダンを買ってきて、暖炉の開口部に合わせてカットし、気密テープで塞ぎました。100均のプラダンだとサイズが足りないので、ホームセンターで大きいものを買う必要があります。

 

犯人その2:ダウンライト

 

もう1つの原因はダウンライトでした。気づいたのは、加湿器をガンガン炊いて暖房もしっかりつけている状態のときです。ダウンライトの縁が金属なのですが、そこだけがものすごく結露していました。

 

金属だから熱伝導率が高いというのもあるとは思いますが、手を当ててみたら冷気がゴーッと入ってきていました。金属のカバーを外してみると、屋根裏からの空気が入り放題な大穴が開いています。ここも気密テープで塞ぎました。

 

隙間を塞いだ効果

 

温かさは明らかにマシになりました。それ以上にすごかったのが湿度の変化です。

 

以前は7リットルタンクの加湿器を湿度50〜55%設定で使っていて、1日ちょっとで水がなくなっていました。それが、隙間対策や隙間テープなどできる限りのことをやった結果、同じ加湿器の水が10日くらい持つようになりました。

 

あまりに水が減らないので試しに加湿器を止めてみたのですが、それでも湿度50%台をキープできていました。結果として加湿器がいらなくなりました。隙間を塞ぐだけでここまで変わるのかと驚きましたね。

 

窓の交換も内窓の設置もしていないので、かかったコストはプラダンと気密テープくらいです。ほぼゼロコストでここまで改善できたのは大きかったです。

 

今後の対策

 

今後の断熱・気密の DIY をトータルで考えたとき、一番コスパがいいのは天井断熱の補強だと思っています。ホームセンターでグラスウールを買ってきて、屋根裏に追加で敷き詰める予定です。

 

夏場のクーラー事情

 

ちなみに夏はクーラーを24時間つけっぱなしにしています。東京と比べれば全然涼しいですが、それでも30度近くにはなるので、昼も夜もクーラーをつけていないとちょっと過ごしづらいです。

 

光熱費の最適化:プロパンガスから IH へ

 

プロパンガスはキッチンでしか使っておらず、暖房とボイラーは灯油です。キッチンだけのためにプロパンガスを契約している状態でした。

 

 

月額はだいたい3,000円で、そのうち2,500円くらいが基本料金です。実際の使用料が基本料金の5分の1くらいしかないのに、何もしなくても毎月基本料金がかかります。仮に二拠点生活などで数ヶ月間家にいない時でも、この基本料金は発生し続けます。

 

長期的なランニングコストを考えて、プロパンガスをやめて IH に切り替えることにしました。

 

必要だった工事

 

もともとガスオンリーの家だったので、IH 用の 200V コンセントがありません。分電盤も30年前のものから変わっていなかったので、以下の工事を業者に依頼しました。

 

  • 分電盤の交換
  • 200V コンセントの新設
  • アンペア変更(30A → 50A)

 

工事費用は80,000円でした。

 

IH の購入と設置

 

IH 本体は日立の HT-N8STF を88,000円で購入しました。

 

設置自体は全然簡単で、ガスコンロを外して IH を置き換えるだけです。YouTube に動画がたくさん上がっているので、非常にスムーズに進められました。基本的には誰でもできると思います。

 


 

ただし、ガスコンロの撤去には注意が必要です。ガスコンロはガス栓と直結されていて、ガス管を外す作業には資格が必要になります。ガス管の取り外しと閉栓作業だけは、必ず資格を持った業者に依頼してください。

 

今回は既存のガスコンロを再利用する予定があるため、業者にはガス管の取り外しと閉栓だけをお願いしました。

 

かかった費用

 

項目 費用
IH 本体(日立 HT-N8STF) 88,000円
分電盤交換・200V コンセント工事 80,000円
合計 約170,000円

 

IH のコンセント工事と本体の購入・設置を業者に全部任せると、相場的には30万円を超えると思います。自分で設置したことで、その半額くらいでできました。

 

プロパンガスの無駄な基本料金を払う必要がなくなったので、コスト面でも心理面でも「やってよかったな」と思っています。

 

下水問題:補助金が出ても浄化槽を見送った理由

 

田舎なので下水道がありません。といっても白老町全体に下水道がないわけではなく、住宅が集まっている地域にはちゃんとあります。自分が住んでいるのが街外れなので、下水道が通っていないということです。

 

都会に住んでいると意識しませんが、トイレで流したものをどう処理するかという問題があります。

 

選択肢は2つです。浄化槽を設置するか、汲み取りのままいくか。

 

浄化槽と汲み取りの違い

 

浄化槽は、家の敷地内に複数の層状になったタンクを埋設して、微生物の力で汚水を浄化し、きれいになった水を排水する仕組みです。

 

汲み取りは、トイレで流したものが外のタンクにどんどん溜まっていき、定期的に汲み取り業者さんに来てもらって回収してもらう仕組みです。汲み取った量に応じて料金がかかります。

 

汲み取りと聞くとボットン便所をイメージするかもしれませんが、うちは普通の水洗トイレがついています。見た目は普通のトイレと変わりません。ただ、流したものが下水に流れるのではなく外のタンクに溜まるという違いです。家の中や周りが臭うといったことも特にありません。

 

検討した結果

 

浄化槽の設置には自治体から約90万円の補助金が出ます。ただ、2社から見積もりを取ったところ、150万円〜200万円のレンジでした。補助金を差し引いても60万〜110万円の持ち出しになります。

 

さらに浄化槽にはランニングコストもかかります。保守点検、法定検査、ブロワーの電気代などを合わせて年間4〜5万円程度です。

 

一方、汲み取りの年間コストは約45,000円で、浄化槽のランニングコストとほぼ同じか、むしろ安いくらいです。

 

浄化槽 汲み取り
イニシャルコスト 60万〜110万円(補助金差し引き後) 0円
ランニングコスト(年間) 4〜5万円 約45,000円

 

イニシャルコストとランニングコストを総合的に考えると、浄化槽にするメリットがほとんどありません。引っ越してすぐの見積もりでは、汲み取りの金額をかなり高く予測していたので浄化槽に変更した際のイニシャルコストの回収に10年ちかくかかる計算でした。しかし1年経って実際の数字が出てみると、汲み取りの費用が浄化槽のランニングコストとほぼ変わらないので、回収はほぼ不可能です。

 

これは一人暮らしだからという部分が大きいです。家族で複数人が使う場合は汲み取り量が増えるので、浄化槽の方がランニングコストは全然安くなると思います。他の家だと汲み取りで毎月1万円くらいかかっているところもあるようです。

 

自分の場合は、水洗トイレで衛生面も問題なく、汲み取り業者の単価が劇的に上がらない限りは、汲み取りのままでいいという判断になりました。

 

汲み取り生活のリアル

 

1つだけ気になる点があるとすれば、使った分だけ流した水がそのまま料金に跳ね返るので、節水して使うようにはなりました。自分はもう慣れてしまいましたが、気になる人はすごく気になるかもしれません。水をジャバジャバ使いたいという場合には、浄化槽にした方が心理的にはいいのかなと思います。

 

都会だとありえないと思いますが、上水道の料金が月1,400円なので下水処理料金が相対的にものすごく高いです。田舎ではしょうがない問題ですね。

 

最近もニュースなどで「地方は下水インフラを維持できないんじゃないか」という話がありました。そもそも田舎すぎて下水道自体がないのですが、別にそんなに不便はしていません。下水道ってすごい偉大だなと失って初めて気づきました。

 

おわりに

 

移住して1年、住環境を整えるためにやったことをまとめてみました。

 

Starlink の導入、暖炉やダウンライトの隙間対策、プロパンガスから IH への切り替え、浄化槽の検討。いろいろ調べていろいろやりましたが、振り返ってみると大掛かりな工事はほとんどなくて、自分で手を動かせる範囲のことばかりでした。

 

住環境は東京にいた頃より圧倒的に良くなりました。もともと会社とスーパー以外はほぼ行かない生活でしたし、家の中でインターネットとスーパーさえあればいいタイプなので、不便さやつまらなさを感じることはないですね。犬にとっても、こっちの方がいい環境です。散歩していると鹿やキツネやタヌキに出会います。クマもいるのでビクビクしながら散歩していますが。

 

ただ、人との繋がりはかなり減ったので、たまに東京に行った時にいろんな人に会うのが大事だなとは感じています。

 

仕事についてはフルリモートで特に困っていません。エンジニアという仕事はセルフコントロールやセルフマネジメントができることが前提ですが、どこでも仕事ができるというのは本当にありがたいです。リモートから出社に回帰している企業が増えてきている中で、その分しっかりアウトプットを出していかないといけないなとは思っています。

 

今後は SPC フローリングの施工や壁のクロスの張り替え、ウッドデッキの作り直しなど、引き続き自分で手を入れていく予定です。

 

以上、ギークフィードの中の人紹介でした! 一緒に働いてみたいと思った方はお気軽にご連絡ください。 まずはカジュアルに話を聞いてみるだけでもOKです! https://www.geekfeed.co.jp/recruitment

 

ここまでお読みいただきありがとうございました。

 

西山(@ippei2480)でした。

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