プロジェクト マネジメントスキル について(その1)

ギークフィードの塚原です。 私は現在、Amazon Connectへの更改等案件にてプロジェクト マネジメントの業務に従事しております。従前より同種の経験をしていること や 多種多様なプロジェクトに携わってきたことなどから、同業務に必要な能力・スキル・知識等について複数回にわけて記載して参りたい、と考えております。

 

第1回目は、お客様への対応に関する主な能力・スキルについて。経験を積む毎に高度なマネジメント力を求められる傾向にあることから、初級PMと上級PMに分けて説明致します。

①対人理解力

②組織感覚力

③プレゼーテンションスキル

 

①対人理解力

お客様に対し、まずは自分がイイタイことを理解してもらわねばなりませんし、通り一辺倒の手法ではなく、相手に合わせて説得等を行う必要があります。

上位者ほど、相手にあわせてお話するだけではなく、相手の意図や心理を察知(推測)した上で、有効な着地点を見いだせる能力が求められます。

本当は現状維持を願っている経営者に対して、「改革の必要性」を力説しても成功裏に終わるはずもなく、競合他社から遅延している状況や新たな取引先の厳格な運営に合わせざるを得ない状況 等、改革の必然性についてご納得頂いた上で、出来るところから初めましょう的なソフトタッチの提案が有効な場合も多々経験しております。

プロジェクト管理・推進していく上で最も重要な能力といっても過言ではありません。

[初級PM]

相手のタイプに応じて有効な説得方法となるよう工夫する。

[上級PM]

相手の意見に耳を傾けつつ対話を通じて具体的な考えを引き出し、意図や心の動きを理解するとともにそれに応じた行動がとれる。

②組織感覚力

お客様と交渉等を進めていく上で、業務毎に誰にお話すればスムースに業務が遂行できるか、あるいは、どのように働きかければ相手組織の意思決定に影響を与えるか、については、プロジェクト管理・推進上「対人理解力」と同等に重要な能力です。

相手に十分ご理解頂いたところで、その相手が意思決定に影響を及ぼさない人物であれば、着地させるまでに余分な時間を要してしまいます。

一方で、意思決定におけるキーパーソンは、往々にして組織上の指揮命令系統と関係ない場合が多々あり、そのあたりを迅速に選別する能力も重要なのです。

人事・経費等管理ツール更改案件に携わった時、何度も管理者にヒアリングを行い要件を定義しようとしましたが、的を得た回答を得ることができませんでした。ふとしたきっかけで、ベテランのシニア担当者の話を聞く機会があり、とてもわかりやすく明快で かつ その方の話に上位の管理者たちが素直に従うのです。初めから教えてくれればよいのに・・・という経験もございました。

[初級PM]

相手組織における指揮命令系統だけではなく、意思決定におけるキーパーソンを把握する。

[上級PM]

相手組織における指揮命令系統だけではなく、意思決定におけるキーパーソンを把握した上で、そのキーパーソンへ有効に働きかけ、意思決定に強い影響を与える行動がとれる。

③プレゼンテーションスキル

お客様へ説明・提案等の行う際必要な主な能力について記載してきましたが、一方で、提案等を行う際の資料作成・スピーチを行うスキルも重要です。

・イイタイコトが理解できること

・図、表等を利用して読みやすいこと

・スピーチする相手の視点・立ち位置に応じて、説明ポイントやプレゼンテーションの着地点
   (何を決定すべきなのか)を明確にすること

対人理解力や組織感覚力が高くても、資料がよくわからない、このプレゼンで何が決まったのだろう?などの認識を相手に持たれないように、プロジェクト管理・推進上、プレゼンテーションスキルは重要なスキルなのです。

小説等とは異なり、プレゼン資料については、結論を先に記載しその根拠となるものを後に記述するスタイルが必須条件です。イイタイコトを先に伝える必要があります。また、根拠となる記述は極力、図や表にして相手に視覚的に訴えることもコツのひとつと考えます。数ページに渡って記載した資料を説明するよりも、その場でポンチ絵を描く方が結果的に相手がよく理解してくれた経験が多々あります。

[初級PM]

自らの考えや構想を構造化して論理的に纏め、お客様・他事業部・経営層など様々な関係者に対して、相手方の視点に立って、納得感を得られるように資料を作成したり、提案・発信・議論をすることができる。

[上級PM] 

お客様・他事業部・経営層など様々な関係者に対して、企業動向や専門家等の有効な意見等を踏まえ、事業運営あるいは経営上の視点に立って、共感を得られるような提案を行い、意思決定に影響を及ぼすことができる。

以上です。

第2回目は、プロジェクトを進める(業務を推進する)上で必要な能力。知識などについて記載予定です。

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tsukahara
 従前の仕事として、勘定システム稼働拠点移転・銀行合併・システム統合・大震災発生後のシステム障害・システム統合後の子会社再編・クラウド移行など数々のプロジェクト・イベント・インシデントに対し、本部企画部門として、予算・要員・規程類・運用態勢整備、各種課題解決などマネジメントや拠点コントロールを中心としてた業務をグループ全体の視点で遂行しました。また、システム導入・改善にかかわるITサービスコンサル業務や、シニア人材を主なターゲットとした有料職業紹介業務も経験。  現在は、オンプレPBX→Amazon Connectへの更改に関し、プロジェクトマネジメント業務に従事しております。  趣味は野球をすること、スポーツ観戦(野球・ラグビーなど)です。

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