こんにちは、エンジニアの君島です。
この記事は ギークフィード Advent Calendar 2025、22日目の記事です。
今年のアドベントカレンダーではKiroを使った企画を行っていました。
私は参加させてもらえなかったので、ひっそりとKiroについてソロ活しようと思います。
Kiroには公式の学習用コンテンツがあるのはご存知でしょうか。
以前の記事で簡単に紹介したのですが、改めて掘り下げてみようと思います。
目次
はじめに
Spirit of Kiroは、Kiroのデモプロジェクトとして開発された、無限にクラフトできるワークショップゲームだそうです。このプロジェクト自体も大半はKiroを使って生成されたそうです。

導入
前提条件
Spirit of Kiroのリポジトリをcloneして、Kiroで開いておきます。
また、AWSアカウントとAWS CLIで操作可能なクレデンシャルも用意しておきます。
なお、ローカル環境はWindowsマシンで、Cygwinを入れています。そのため、コマンドプロンプトでもshが実行できるようになっています。
WSL環境でもほぼ同じように実行できるかと思います。
また、できるだけコンテナを使用せずにローカルスタックで動作させることもできますが、dockerコンテナと、AWSアカウント上にリソースを展開していく方針にします。
ですので、AWS CLIのクレデンシャルの設定は予めしておきましょう。加えて、podmanは入れずにdockerを入れていました。
このあたりは、いずれにしてもチェックのスクリプトで引っかかります。
導入方法
主な手順はこちらを参照してください。
まずは依存関係のチェックからです。
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1 |
./scripts/check-dependencies.sh |
無事に通過したら、以下を実行しましょう。
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1 |
./scripts/deploy-cognito.sh game-auth |
引数のgame-authは以下のようにCongnitoユーザープールのプレフィックスに使用されます。特に変えずにこのままの指定で問題はありません。

続いて、ゲームのスタックを起動していきます。podmanを入れていない場合は、podmanをdockerに書き換えて実行します。
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1 |
docker compose build && docker compose up --watch --remove-orphans --timeout 0 --force-recreate |
最後に、DynamoDBのテーブル情報がないので、初回はテーブル作成を行います。
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1 2 3 4 |
docker exec server mkdir -p /app/server/iac && docker cp scripts/bootstrap-local-dynamodb.js server:/app/ && docker cp server/iac/dynamodb.yml server:/app/server/iac/ && docker exec server bun run /app/bootstrap-local-dynamodb.js |
あとはブラウザで、以下にアクセスしてユーザーをサインアップすればゲームを始めることができます。
http://localhost:5173
動作確認
以上で、必要なリソースのデプロイとアプリの実行はできました。
まずはユーザーを作ってサインアップをしてみます。
しかしながらエラーが発生してしまうのと、作成したユーザーでログインしても失敗してしまいました。エラーメッセージ自体はクライアントXXXXが見つかりませんでしたというものでした。念の為、Cognitoユーザープールを確認すると、確かにユーザーが作成されていませんでした。
オチとしては、特に手順に書いてなかったと思うのですが、us-east-2がデフォルトになっているようにコーディングされていました。そんなことに気付かず、東京リージョンにリソースを作成してしまっていたため、Congnitoクライアントが作成されなかったようです。
ちなみに、そんなこともKiroでVibeで質問すると答えてくれます。本当は、理由を調べてから修正するほうがCredit消費も少ないかとは思いますが、ひたすらエラーメッセージを伝えることでも十分修正してくれました。インストールや、動作で困った場合は調べるよりも、Kiroに聞いてしまうというのは有りです。

ゲーム操作
基本ルール
ゴーストのキャラクターをキー操作で移動させながら、レバーを引くと廃棄されたアイテムをいくつも取得できます。あとはそのアイテムをクラフトしたり、売ったりすることができます。

ゴーストの操作方法のまとめ画像も出しておきます。

インストールしておしまい?
一通りの操作を終えて
なんとなく触っていた感じで違和感を覚えたりしていたのですが、改めてリポジトリを確認したところオチに気づきました。
Spirit of Kiroはインストールしてゲームして、おしまいではありませんでした。自分でさらに機能を追加していくことで発展していくゲームでした。
次のステップ①:バグの改修をしよう
Spirit of Kiroには予めいくつかのバグが仕込まれていたり、運用するための機能が不足していました。
わかりやすいところで言えば、そもそもパスワードリセットの機能がありませんでした。
次のステップ②:機能を追加してSpirit of Kiroを強化しよう
こちらに追加機能のヒントがあります。
なお、Kiroの全体像や機能詳細を把握するヒントとなるようなドキュメントがプロジェクトには含まれています。これはKiroを使って開発したからこその副産物だとも思います。
例えば元々以下のようなドキュメントも梱包されていました。
- アプリケーションやAWSインフラのアーキテクチャ
- ゲームの原則、ルール
- クラサバ間のメッセージ仕様
まとめ
Kiroの公式の学習用コンテンツのSpirit of Kiroのデプロイ方法を紹介しました。
ただ、私は勘違いをしていたのですが、このゲームを動かせるようにすればゲームをしながら、Kiroの使い方が身について行くのかと思ったらそうではありませんでした。
むしろ導入してからが本番でした。既に実装されているのはゲームのコアシステムのみで、バグの改修、そして、システムの改良の道が待っていました。
ゼロから開発していくという学習パターンもあるかと思いますが、Spirit of Kiroはほぼ動く状態のゲームが実装されていますので、心とCreditにゆとりを持ってKiroを使ってみることができます。KiroのFreeプランのままで十分動作させたり、いくつかの改修はできるかと思います。
また、動作に行き詰まってしまった場合はKiroに相談すると課題を解決策を提案して実行してくれるので、安心してトライしてみてください。
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