Amazon Connect の MESSAGE_STREAMING でAmazon Lex ボット統合のタイムアウト問題が解決した話

こんにちは、ギークフィードの岩間です。

Amazon Connect + Lex + Bedrock Agents でチャットボットを構築しようとして、タイムアウト問題に悩まされた経験はありませんか?

2025年12月以降に作成された Amazon Connect インスタンスでは、MESSAGE_STREAMING がデフォルトで有効になり、この問題が解決されています。

本記事では、MESSAGE_STREAMINGの概要と、従来の構成からの移行時の注意点について解説します。

 

従来の問題:Amazon Lex ボット統合のタイムアウト

Amazon Connect と Amazon Lex を統合してチャットボットを構築する場合、Connect 側に以下のタイムアウト制限がありました。

https://docs.aws.amazon.com/ja_jp/connect/latest/adminguide/feature-limits.html#feature-limits-chat

チャット Amazon Lex ボット統合のタイムアウト: 10秒 Amazon Lex ボットがチャットを利用する顧客のプロンプトに応答する必要がある最大時間数。

この制限は Lex 単体ではなく、Connect と統合した場合にのみ発生します。
Lex コンソールでは正常に動くのに Connect 経由だとエラーになる、という現象はこれが原因です。

 

Bedrock Agents を使って RAG チャットボットを構築する場合、モデルによりけりですが応答生成に10秒以上かかることがあります。

その結果、Connect 経由で利用すると以下のようなエラーが発生し、チャットが強制終了してしまいます。

 

従来の回避策

この問題を回避するため、以下のような対策が必要でした。

回避策1: 非同期実行 + DynamoDB

参考: https://aws.amazon.com/jp/blogs/news/avoiding-timeouts-in-chatbot-building-with-amazon-connect-and-bedrock

回避策2: 軽量モデルの採用

Amazon Nova Pro などのより軽量なモデルを使用して、レスポンス時間を10秒以内に収める方法もありましたが、モデルの性能とのトレードオフがありました。

MESSAGE_STREAMINGとは

MESSAGE_STREAMING は、2025年11月にリリースされた Amazon Connect の新機能です。

AI を活用したチャットのメッセージストリーミングを有効にする設定で、2025年12月以降に作成された Amazon Connect インスタンスではデフォルトで有効(true)になっています。

https://docs.aws.amazon.com/connect/latest/adminguide/message-streaming-ai-chat.html

https://aws.amazon.com/jp/about-aws/whats-new/2025/11/amazon-connect-streams-messages-ai-powered-interactions/

何ができるようになるのか

MESSAGE_STREAMING を有効にすることで、以下が可能になります。

  • Amazon Connectエージェント
    • Amazon Lexのタイムアウト制限を排除
    • 処理中に完了メッセージを表示します(「アカウントを確認していますので、少々お待ちください」など)
    • 部分的な応答をプログレッシブテキスト(テキストバブルが拡大)で表示します
  • Amazon LexまたはLambda経由のサードパーティボット
    • Amazon Lexのタイムアウト制限を排除
    • 標準的なボットの応答動作

個人的に一番大きいのは「Amazon Lex ボット統合タイムアウト制限の排除」です。

これにより、従来必要だった非同期実行 + DynamoDB のような複雑な構成が不要になります。

有効化への切り替え方法

2025年12月以前に作成したインスタンスは手動で有効化が必要です。有効化手順は以下のリンクに記載の通りです。

https://docs.aws.amazon.com/connect/latest/adminguide/message-streaming-ai-chat.html#message-streaming-enable-api

https://docs.aws.amazon.com/connect/latest/adminguide/message-streaming-ai-chat.html#message-streaming-enable-console

注意点・制限事項

MESSAGE_STREAMING を有効にする際は、以下の点に注意してください。

1. 同一 Lex エイリアスの再利用不可

MESSAGE_STREAMING が有効な場合、「顧客入力を取得」ブロックで同じエイリアスを持つ Amazon Lex ボットの再利用がサポートされていません

2. 既存の非同期構成が動かなくなる

従来の非同期実行 + DynamoDB 構成は、MESSAGE_STREAMING = true の状態では動作しません。

既存の構成を維持したい場合は、MESSAGE_STREAMING を false に設定する必要があります。

3. 対応リージョン

MESSAGE_STREAMING は以下のリージョンで利用可能です。

  • US East (N. Virginia)
  • US West (Oregon)
  • Asia Pacific (Seoul)
  • Asia Pacific (Singapore)
  • Asia Pacific (Sydney)
  • Asia Pacific (Tokyo) ← 東京リージョン対応済み
  • Canada (Central)
  • Europe (Frankfurt)
  • Europe (London)
  • Africa (Cape Town)

動作確認

実際に Amazon Connect + Lex(AMAZON.BedrockAgentIntent)+ Bedrock Agents の構成で試してみました。

MESSAGE_STREAMING を有効にした状態では、応答に10秒以上かかる場合でも強制終了せず、正常にチャットを継続できることを確認しました。

まとめ

以上、Amazon Connect の MESSAGE_STREAMING でAmazon Lex ボット統合のタイムアウト問題が解決した話でした。
12月の re:Invent では Amazon Connect の AI 関連アップデートが多数発表され、生成 AI を活用したコンタクトセンター構築がますます現実的になってきています。
MESSAGE_STREAMING もその一つで、これまで複雑な非同期構成で回避していたタイムアウト問題がシンプルに解決できるようになりました。
新規で Connect + Lex + Bedrock Agents の構成を検討している方は、ぜひ活用してみてください。

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