Amazon Connect のコンタクトフローを自然言語で作成できるAgent Skillを作りました

西山です。

 

Amazon Connect のコンタクトフローを作るとき、フロービルダーでブロックをポチポチ配置して、一つずつプロパティを設定して…という作業、結構たいへんですよね。 シンプルなフローならまだいいんですが、IVRの分岐が増えたり、ループ処理やエラーハンドリングを入れ始めると、まあまあな作業量になります。

 

ということで、この大変さをどうにかしたくて connect-blueprint という Agent Skill を作りました。自然言語で要件を伝えるだけで、コンタクトフローの設計からデプロイまでを一気にやってくれます。

 

connect-blueprint とは

 

connect-blueprint は、Amazon Connect のコンタクトフローを対話的に設計・生成・デプロイできる Agent Skills です。Claude Code をはじめ、Agent Skills に対応した Coding Agent であれば利用できます。

 

2つのモードがあります。

 

  • モードA(ゼロから設計): 要件のヒアリングから Mermaid 設計図の作成、フローJSONの生成、デプロイまでを一貫して行います
  • モードB(設計図から変換): 既存の draw.io や Mermaid、画像の設計図をフローJSONに変換してデプロイします

 

主な特徴として、Connect インスタンスの既存リソース(キュー、プロンプト、Lambda、営業時間など)を自動で取得してフローに反映できます。AWS 公式ドキュメントを参照してパラメータを正確に設定し、3層のバリデーション(AWS MCP パラメータ検証、ローカル検証、Connect API 検証)でデプロイ前に品質を担保します。

 

従来の方法との比較

 

従来のフロー作成と connect-blueprint での作成を比較すると、以下のようになります。

 

従来(GUI手動作成) connect-blueprint
設計 別途ドキュメントを作成 Mermaid 設計図を自動生成
実装 ブロックを1つずつ配置・設定 自然言語から一括生成
パラメータ確認 ドキュメントを都度参照 AWS 公式ドキュメントを自動参照
バリデーション 都度ブロックで確認 デプロイ前に3層チェック
変更・修正 GUI で再操作 自然言語でフィードバック
所要時間(目安) 1〜2時間 5〜10分

 

特に大きいのは設計と実装の部分です。

 

従来はフロービルダーとは別に設計資料を作る必要がありましたが、connect-blueprint では Mermaid の設計図が自動生成されるので、設計と実装が一体化します。レビューも設計図ベースでできるので、関係者との認識合わせにも使えます。

 

必要な準備

 

connect-blueprint を使うには、以下の準備が必要です。

 

項目 詳細
AWS CLI プロファイルが設定済みであること
IAM 権限 connect:* が付与されていること
Connect インスタンス 作成済みであること
Coding Agent Agent Skills 対応のもの(Claude Code 等)

 

スキルのインストールは以下のコマンドで行えます。

 

$ npx skills add https://github.com/ippei2480/connect-blueprint

 

リポジトリはこちらです。 https://github.com/ippei2480/connect-blueprint

 

利用イメージ

 

実際のセッション例をもとに、使い方の流れを紹介します。

 

Step 1: スキル起動と環境選択

 

Coding Agent 上で /connect-blueprint と入力してスキルを起動します。モードA(ゼロから設計)とモードB(設計図から生成)のどちらで進めるかを選択し、AWS プロファイルを指定します。

 

すると、Connect インスタンスの情報や、利用可能なキュー、プロンプト、Lambda、フローモジュールなどを自動で取得して表示してくれます。

 

Step 2: 要件を自然言語で伝える

 

あとは作りたいフローの要件を自然言語で伝えるだけです。例えば、こんな感じで伝えます。

 

製品サポートのインバウンドフローです。

IVRで「製品の問い合わせ」と「その他」の2択。

製品の場合は4桁の製品番号を入力させる。

営業時間は平日9-18時、録音は両方、Contact Lens有効(ja-JP)。

 

これだけで Claude が要件を整理し、Mermaid の設計図を生成します。

 

Step 3: 設計図のレビューとフィードバック

 

生成された Mermaid 設計図を見ながら、修正点があればフィードバックします。

 

例えば「IVRメニュー3回失敗したら Other キューへ転送にして」「製品番号入力3回失敗したら BasicQueue へ転送にして」のように伝えると、設計図が更新されます。

 

設計図ベースでやり取りできるので、コンタクトフローの構造を視覚的に確認しながら詰めていけるのがポイントです。

 

 

Step 4: フローJSON の自動生成とバリデーション

 

設計図を承認すると、Claude が以下を自動で実行します。

 

  1. AWS 公式ドキュメントで各ブロックのパラメータ仕様を確認
  2. フローJSON を生成
  3. レイアウト座標を自動付与
  4. ローカルバリデーションを実行
  5. Connect API バリデーションを実行(下書き保存 → 検証 → 自動削除)

 

ローカルバリデーションでは、JSON の構文チェック、アクション数の確認、トランジション参照の整合性、孤立ブロックやデッドエンドの検出を行います。さらに Connect API に対して実際にバリデーションをかけるので、デプロイ前にほとんどの問題を潰せます。

 

Step 5: デプロイ

 

バリデーションが通ったら、あとは「deploy」と伝えるだけです。SAVED 状態で保存した後、ACTIVE に切り替える2ステップのデプロイで安全にリリースされます。

 

Connect の管理画面を開くと、フローが登録されています。電話番号に割り当てればすぐにテスト可能です。

 

 

現時点での制約・注意点

 

Amazon Connect の仕様として、コンタクトフローを公開するときに一番厳密なバリデーションチェックが走ります。このバリデーションはどこかに明示的に定義されているものでも、ドキュメントが完璧にあるものでもありません。そのため、実際に公開してみないとわからないエラーが出ることがあります。

 

connect-blueprint の3層バリデーションでほとんどの問題は事前に検出できますが、公開時のバリデーションで引っかかる項目が稀に残ります。その場合は、Connect の管理画面で該当ブロックを手動で修正する必要があります。

 

今回のテストケースでは、記録と分析の動作を設定するブロックで1件だけバリデーションエラーがありました。22アクションのフロー全体のうち1件なので、手直しの手間はほとんどかかりません。

 

 

このあたりは今後のアップデートで改善していきたいと考えています。

 

おわりに

 

今回は Agent Skills として作った connect-blueprint を紹介しました。

 

フロービルダーでポチポチやっていた作業が、自然言語でサクッと終わるのは体験してみるとけっこう感動します。設計図ベースでレビューもできるので、「このフローどうなってるんだっけ」と管理画面を開いて追いかける手間もなくなります。

 

Agent Skills 対応の Coding Agent をお使いの方はぜひ一度試してみてください。インストールはコマンド1つです。

 

$ npx skills add https://github.com/ippei2480/connect-blueprint

 

使ってみてのフィードバックや改善要望があれば、GitHub の Issue でお待ちしています!

 

西山(@ippei2480)でした。

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