Amazon Connectが双方向SMSをサポートするようになりました

こんにちは、エンジニアの君島です。

本記事は、Amazon Connect アドベントカレンダー 2023の11日目の記事です。

ギークフィード、クラスメソッドさん、スカイアーチHRソリューションズさんの有志によるアドベントカレンダーとなっております。

 

はじめに

Amazon Connectにて双方向をサポートしました、という発表がre:Invent期間中に発表されました。日本のクラウドPBXでは、オムニチャネルという用語や要望は以前からありました。今年のre:Invent中のアップデートを見ると、明らかにチャネルを増やすようなアップデートが見られています。もう一つのチャネル追加であるWebRTCについては既に記事があがっています。

ただ、電話のサービスであるAmazon ConnectでSMS送信が今更追加されたのでしょうか?もう少し詳しく見ていきましょう。

 

Amazon Connectの双方向SMSサポート

どういうことだってばよ

これまでもAmazon ConnectにてSMS送信をすることはできていました。

具体的には以下の通りです。

それは、Amazon SNSを利用したSMS送信です。また、Amazon Pinpointの機能にSMS送信、あるいは他のチャネルを用いて配信する機能があり、それらをコールフローからAWS Lambda経由で呼び出すという方法がありました。ただし、これらは通知の用途で使われることが多く、チャネル追加とは言い切れませんでした。

今回のアップデートは、Amazon Pinpointの機能にあった双方向SMS番号を取得し、その番号をAmazon Connectのインスタンスに紐づけて利用できるようになったというものになります。

ドキュメントに従ってSMSのセットアップをしてみようかと思いましたが、会社情報の登録や審査、番号取得に15営業日かかるということで準備が間に合わず、手順をご紹介します。

 

双方向SMSを使うためには

ステップ 1: Amazon Pinpoint SMS で番号をリクエストする

Amazon Pinpoint SMSにて番号をリクエストします。この際、登録リクエストにて会社情報を記載して審査されます。こちらに日数がかかるので予め実行しておきましょう。

Amazon Pinpoint SMSのメニュー内からから登録ができます。

 

その上で、番号をリクエストしてください。双方向のメッセージングを有効化するのをお忘れなく。

 

また、登録以外にも番号を取得しようとしたところ、一部の国についてはサポートケースを作成する必要がありました。

こちらはサービス緩和申請から情報を入力しておくようにしましょう。

 

ステップ 2: 電話番号で双方向 SMS を有効にする

取得した電話番号に双方向SMSのタブがついていると思いますので、双方向SMSを有効化しましょう。”Enable two-way message”のチェックを有効化すると送信先タイプやロールの設定ができるので、設定してください。

設定するロールにはsms-voiceのアクションを許可しておきましょう。

 

さて、ここからはAmazon Connectの画面から電話番号の取得を行います。

電話番号を取得しようとすると、SMSのチャネルが追加されていますね。番号については、登録が済んでいないと表示されませんので、注意してください。

 

ステップ 3: SMS 連絡先に分岐するフローを更新してテストする

最後にAmazon Connectでフローを構築してからテストしてみましょう。

Agent用のワークスペースとお手持ちの携帯電話で双方向通信ができるか試してみてください。

 

チャネル追加の意味とは

PBXにとってチャネル追加というのは非常に大きいアップデートになります。

私が現地でre:Invent参加していたセッションでも、コンタクトセンターのユーザーは老若男女多岐に渡り、ユーザーによって使用するチャネルが異なるというお話もありました。双方向のSMSというチャネルは日本のコンタクトセンターではまだまだ多いものではないですが、アメリカではよくあるそうです。

設定上はテキスト→音声の切り替えもできることから、最初の受け口はチャット形式でやり取りをし、一定の情報を収集し終わった後にオペレータに音声でつなぐというような運用のコンタクトセンターが今後日本でも増えてくるかもしれません。

 

まとめと告知

Amazon Connectにて双方向SMSがサポートされました。

これまではAmazon PinpointやAmazon SNS経由でのSMS送信を、Amazon ConnectのコールフローからLambda経由で呼び出すというような使い方をしていました。今回のアップデートによって番号をAmazon Connectに紐づけて、ルーティングやフローを管理することもでき、チャネル追加と言えるようになりました。

 

まだまだ、アドベントカレンダーは続きます。明日はクラスメソッドの繫松さんの記事になります。

また、ギークフィードのアドベントカレンダーも同時開催してますので、そちらもご覧ください。

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君島翔
君島翔
AI事業部事業部長株式会社ギークフィード
Java, .NET系の言語が得意。Laravelも使います。 エディタはvim派。 自分が楽するためにテストやビルド、デプロイを自動化させたい。 2022-2023 AWS Ambassador / 2022-2023 Japan AWS Top Engineer / 2022-2023 Japan AWS ALL Certifications Engineer

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