こんにちは、エンジニアの君島です。
先日AWS CloudShellでKiro CLIを動かす記事を作成しました。
その中でAmazon Q Developerがプリインストールされていたことで、AWS CloudShellの永続ストレージが700MBほど食ってしまっていたという記載をしましたが、現在は修正されていましたので、訂正記事として公開します。
AWS CloudShellで700MBくらいしか使えなかったけど…
結論から言うと、いつの間にか解決していました。

つい最近まで永続ストレージ領域に配置されていたqのバイナリについては、シンボリックリンクになっていて、実体はKiro CLIを指し示すようになりました。その結果、永続ストレージの容量も無事に1GB分確保できるようになりました。

ということで、AWS CloudShellの永続ストレージが700MB近くしか使えず困っている方は、AWS CloudShellの環境を一度削除して作り直すだけでも、qも使えるようになるし、永続ストレージも1GB利用できるようになりました。
また、現在はAWS CloudShellにはKiro CLIがプリインストールされるようになり、いよいよAmazon Q Developer CLIが利用できなくなってしまいました。
それでもまだAmazon Q Developer CLIを使えるか?
それではやってみましょう。
こちらも以前の記事で試した方法そのままで、Amazon Q Developer CLIの再インストールができました。
ポイントはqchatでないとchatが使えない点です。そのことを忘れてqコマンドを打っている自分がいました。
さて、話を戻しましょう。Amazon Qの方のバナー表示の色が薄暗くなって変わっているような気もします。これ以上更新されなくなったからですかね。
また、こうすることで、qchatでAmazon Q Developer CLI、qコマンドでKiro CLIを併用できる誰得な状態を作り出すことができました。

因みにAmazon Q Developer CLIとKiro CLIバージョンを見ると、以下のようになっています。

AWS ブログでも紹介がありましたが、Amazon Q Developer CLIは1.20.0からKiro CLIとなったようです。
バージョンアップはできるか?
AWS CloudShellではAmazon Q Developer CLIの場合のq updateは利用できないようになっていました。アップデートする場合は、別の手順を使う必要がありそうです。

Kiro CLIのバージョンアップをするには、再度インストールスクリプトを実行すればOKです。
ただし、インストールスクリプトには、保存先の環境変数や、qのバイナリの状態に応じて条件分岐があります。
ですので、どこにkiro-cliのバイナリをインストールしたいかに応じて以下のコマンドを切り替えて実行してください。
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export HOME="**kiro-cliをインストールしたいパス**" # /home/cloudshell-user/.local/bin以外にインストールしたい場合は指定が必要 rm ~/.local/bin/* # デフォルトのパス(/home/cloudshell-user/.local/bin)にインストールしたい場合のみ実行が必要 curl -fsSL <https://cli.kiro.dev/install> | bash |
例えば、/tmpにインストールするには以下のようにします。/tmpは永続ストレージ領域ではないので、セッションが切れると揮発してインストールしたバイナリはなくなってしまいます。

12/4現在では最新の1.21.0をインストールすることができました。
因みにこの手順で/home/cloudshell-user/の配下にバージョンアップすると永続ストレージを30%ほど使用されるという呪縛に再び縛られることになるというオチをつけておきます。
何ならAmazon Q Developer CLIのときよりも容量を食っています。つまり、Kiro CLIも少なくとも300MB強は容量が必要なことがわかります。

なお、真面目なことを言うと、AWS CloudShellはAWSが担保したコマンドやバージョンを管理して提供してくれているので、基本的には搭載されているバージョンを利用することをおすすめします。
あくまで最新版をサクッと検証したいというような用途でバージョンアップをしたり、コマンドをインストールするのが良いかと思います。
まとめ
AWS CloudShellの実行環境が更新され、プリインストールされているのがAmazon Q Developer CLIからKiro CLIに変わっていました。それに合わせて、永続ストレージも1GB分、また利用できるようになりました。
先日投稿してから数日後に、仕様が変わってこんなニッチなトピックの続編を書くことになるとは思っていませんでしたが、誰かの参考になれば。
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