いよいよ IE (Internet Explorer) のサポートが終了します

こんにちは。エンジニアのmaimaiです。

 

思えば2000年代のはじめ、ブラウザと言えば IE (Internet Explorer) という時代がありました……。

その頃「IEしかサポートしません」というWebサイトもありました。かつて私もそのようなお仕事に携わりました。

Windows 10 で Microsoft Edge がデフォルトブラウザになった後も、直接起動すれば利用できたIE。

そんなIEですが、2022年6月16日(日本時間)、いよいよサポートが終了します。

どんなことが起きるのか、どんなことをすればいいのか整理しました。

 

影響を受けるOS

マイクロソフトのIEモードに関するページ によると、

影響を受けるOSは、

Windows 10 クライアント SKU (バージョン 20H2 以降) と Windows 10 IoT (バージョン 20H2 以降) 用の SAC (Semi-Annual Channel) で提供されている Internet Explorer 11 デスクトップ アプリケーションが影響を受けます。

Windows 10 LTSC、Windows 10 Server、Windows 7、Windows 8.1 は除外されます。

となっています。

※Windows 7 のサポートは終了していますが、企業向けに延命措置的なサポート(ESU)が提供されています。

 

サポート終了するとどうなるか

こちらも同じページに書かれていて、

この日をもって、Internet Explorer 11 デスクトップ アプリケーションは、Windows 10 の特定のバージョンで無効になります。Internet Explorer モードは引き続き Microsoft Edge でサポートされ、ユーザーは Internet Explorer ベースのレガシ サイトやアプリにアクセスできます。

となっています。

IE自体が起動できなくなるのか。あるいはIEを起動しようとすると Microsoft Edge が起動するようになるのか?とにかく、対象のOSではIEは無効になって使えなくなるようです。

サポート終了近辺の Windows Update 適用などでその辺の動作が変更されるのかもしれません。

個人的にはどんな動作になるのか、少々楽しみではあります。(トラブルは遠慮したいですが……)

 

サポート終了までに何をする必要があるか

IEを使っていない方は何もする必要はありません。が、現時点でIE向けのコンテンツを利用している方は、6月16日までになんらかの対策が必要になってきます。

IPAのリリース では

・IE コンテンツの利用者(一般ユーザ)
サポート終了後は、IE の代わりに Microsoft Edge が起動するようになるため、IE コンテンツを継続して利用する場合は、Microsoft Edge の「IEモード」で閲覧することになります。 ただし、「IEモード」も 2029 年でサポートが終了することが Microsoft 社より発表されており、終了後は IE コンテンツを閲覧できなくなる可能性が高いため注意が必要です。

・IE コンテンツの利用者(組織の従業員)
サポート終了後は、IE コンテンツを利用している自組織内のポータルサイトや業務で閲覧している外部のウェブサイトなどが IE で閲覧できなくなります。 求められる対策は概ね一般ユーザと同じですが、組織の環境や方針などにより「IE モード」を利用できないように設定されている可能性があります。 そのため、組織の情報システム担当部門等に「IE モード」を利用できるかどうか確認しておく必要があります。

・IE コンテンツの提供者(組織の情報システム担当部門、ウェブサービス事業者)
IE コンテンツを自組織内のポータルサイトで従業員向けに提供している場合、または顧客向けのウェブサイトで提供している場合、いずれにおいてもサポート終了に向けてどのように対応するか検討が必要になります。 サポート終了と同時に IE コンテンツの提供を終了するという選択肢もありますが、終了後も継続して提供する場合は、IE コンテンツをウェブ標準仕様に準拠して改修し、IE 以外の一般的なブラウザでも閲覧できるようにすることが求められます。
サポート終了までに改修が間に合わない場合は、従業員や顧客に向けて、従来の IE コンテンツを「IE モード」で閲覧するよう周知する必要があります。

とあります。

IE以外のブラウザでも閲覧できるように改修するか、Microsoft EdgeのIEモードを利用できるようにしておく必要があるということですね。

 

「IEを使い続ける」というのは、以降のセキュリティアップデートが受けられなくなる可能性があるという点からおすすめできません。

ちなみにIE自体をどうやったら使い続けられるのかという情報は公式には見つかりませんでした。

 

「IEモード」って?

「IEモード」とは現在の Windows 10 の標準ブラウザである、Microsoft Edge に搭載されているIEと互換性のある動作モードのことです。

マイクロソフトのドキュメント(日本語)の「Internet Explorer モードのよくある質問」には……

  • Microsoft EdgeのIEモードは少なくとも2029年までサポートされること
  • IEモードは、Active X コントロール (Java や Silverlight 等)などを含めて Internet Explorer の機能をサポートしていること

とあります。

サポート終了までに、IEで参照しているコンテンツをMicrosoft EdgeのIEモードで参照して、不具合が無いかを確認しておくのがよいですね。

 

IEモードへの移行

移行に関しては、現在IEをどのように利用しているかによって対応が変わってきます。

今回は、

  1. 企業などで利用者の環境(IEモードを使うコンテンツやブラウザとして何を使うかなど)を管理できる場合
  2. ユーザーが個別にブラウザを切り替える場合

の二つのパターンについて参考情報をまとめました。

 

企業などで利用者の環境を管理できる場合

マイクロソフトからも、対策のための3ステップが紹介されています。

① IEモードについてのWebサイトを確認する

ここでも紹介しているサイトです。(3ステップのサイトでは「英語」となっていますが、現在は日本語のコンテンツも用意されていました)

スタートガイドを確認する

対処内容がリスト形式で書かれていたり、サポートに関する案内があります。

エンタープライズモードサイト一覧を再利用する

IE向けに作成したリストをお持ちの場合は流用できるようです。

 

ユーザーが個別にブラウザを切り替える場合

Microsoft Edge からIEモードを利用する方法についてはこちらを参考にしてください。

IEモードを有効にする手順、WebサイトをIEモードで表示する手順がまとまっています。

 

おわりに

Internet Explorer のサポート終了についてまとめました。

最後に、今回のサポート終了については Microsoft Edge のIEモードを利用することで対応できるかもしれませんが、いつかIEモードにもサポート終了の時が来ます。

現時点では少なくとも2029年まではサポート継続するとのことですが、あと7年。改修の規模によっては長いようで短いかもしれません。

その時に備えて、「IE コンテンツをウェブ標準仕様に準拠して改修」することも検討しておきたいですね。

 

参考資料

マイクロソフトによる案内:

Internet Explorer は Microsoft Edge へ – Windows 10 の Internet Explorer 11 デスクトップアプリは 2022 年 6 月 15 日にサポート終了

Microsoft Edge + Internet Explorerモードスタートガイド

Microsoft EdgeのInternet Explorerモード

 

IPAによる案内:

Microsoft 社 Internet Explorer のサポート終了について

 

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maimai
maimai
エンジニア
エンジニア歴は約20年。 主な開発(言語)遍歴: Cのサーバ系アプリ開発を少々 →Javaサーバ系アプリ開発をがっつり →C#のWindowsアプリをがっつり →ここ数年はいろんな言語、いろんな環境をちょこちょこと。 最近はコードを書かないお仕事もいろいろ。

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